子供の病気と家族
子供がはやり目(流行性角結膜炎)になった時、家族に移さないためには?
はやり目(流行性角結膜炎)は、アデノウイルスというウイルスで起こる目の病気です。とても移りやすく、家族の中でもよく移り、大人もかかります。
はやり目は、目を触った手や、タオルなどを通して移ります。家では、タオルや枕を家族で分けて、目を触った時はすぐに石けんで手を洗いましょう。→家族に移さないための工夫
家族に移りやすいのは、いつまで?
はやり目は、夏に多く、5歳以下の子供がよくかかる病気です。
はやり目が移ってから症状が出るまでは、8〜14日ほどと長めです。子供の目が赤くなってから2週間ほどのうちに、家族の目が赤くなったら、はやり目が移ったのかもしれません。→大人がかかった時に気を付けること
はやり目を一番移しやすいのは、目の充血や目やにが出てから数日の間です。目の症状が軽くなってからも、移すことがあります。はやり目が治るまでには、2〜3週間ほどかかります。
家族に移さないためには?
はやり目には、ワクチンも、ウイルスを抑える薬もありません。家では、次のことを続けましょう。
- 目を手で触らないようにしましょう。目を触った時や、目やにを拭いた後は、すぐに流水と石けんで手を洗ってください。はやり目のウイルスには、アルコールの消毒液は石けんより効きにくいので、手は石けんで洗うのが基本です。石けんで洗えない時は、アルコールの消毒液を使いましょう
- 目やにや涙はティッシュで拭き、使ったティッシュはビニール袋に入れて捨てましょう
- タオル、枕、目薬は、家族で分けて使いましょう。タオルや枕カバーは、こまめに洗濯してください
- はやり目にかかった人は、家族の中で最後にお風呂に入りましょう
- おむつを替えた後とトイレの後も、流水と石けんで手を洗いましょう
- ドアノブや電気のスイッチ、子供がよく触るおもちゃは、「塩素系」と書いてある漂白剤(花王のハイターなど)を水で薄めた液で拭きましょう。漂白剤の濃度が約6%なら、水1Lに漂白剤を約4mL入れます。500mLのペットボトルの水なら、キャップ半分弱です。漂白剤が使いにくい所は、アルコールの消毒液で2度拭きしましょう
塩素系の漂白剤を使う時の注意
トイレ用洗剤のような酸性のものと混ぜると、有毒なガスが出ます。スプレーで吹きかけず、布に含ませて拭いてください。金属はさびやすく、色のついた服は色が抜けることがあります。
大人がかかったら、何に気を付ける?
はやり目は、子供だけでなく大人もかかり、家族や職場の中で広がることもある病気です。
はやり目にかかると、白目が赤くなり、まぶたが腫れて、涙や目やにが多く出ます。目がごろごろしたり、痛んだりすることもあり、耳の前のリンパ節が腫れることもあります。目の症状は、片方の目に出てから4〜5日後に、もう片方の目にも出ることが多いです。黒目に炎症が広がると、治った後も、黒目の濁りでしばらく見えにくくなることがあります。
はやり目にはウイルスを抑える薬が無いので、眼科では、症状に合わせて、炎症や細菌の感染を抑える目薬を使います。コンタクトレンズを使っている人は、症状が無くなるまで、コンタクトレンズを使わないようにしましょう。
大人がはやり目にかかっても、仕事を休まなければならないという法律の決まりはありません。職場の決まりに従ってください。はやり目はとても移りやすいので、症状が落ち着くまでは、できるだけ人と近くで接しないようにしましょう。医療従事者のように人と接する仕事の人は、休む期間の決まりを職場に確かめてください。
大人は、こういう時は眼科を受診してください
- 目の痛みが強い
- 見えにくい、かすんで見える
- まぶしくて目を開けにくい
はやり目に罹患した子供は、どんな時に受診したほうがいい?
はやり目の主な症状は、白目が赤くなることと、目やにや涙が多くなることです。小さい子供では、目に白い膜が張ることもあります。生まれたばかりの赤ちゃんや小さい子供は、炎症が強くなり、ほかの細菌も一緒に感染して、黒目に穴があくことがあります。子供の目が赤く、目やにや涙が多い時は、眼科か小児科を受診しましょう。
受診した後も、次のような時は、もう一度受診してください。
- 目を痛がる、目を開けられない
- まぶしがる、見えにくそうにしている
- 目やにがだんだん増える
- 元気がなく、機嫌が悪い
夜間や休日に受診するか迷った時は、子ども医療電話相談(#8000)に電話して相談できます。
園や学校は、いつから行ける?
はやり目にかかった子供が保育園に登園する目安は、目の充血や目やになどの症状が消えていることです。学校は、目の症状が軽くなった後も移すことがあるため、医師がほかの人に移すおそれがないと判断するまで休むことになっています。登園や登校を再開する時に書類が要るかどうかは、通っている園や学校に聞いてください。
はやり目のウイルスは、目が治った後も、便から1か月ほど出ることがあります。登園や登校を再開した後も、手洗いを続けましょう。家族がはやり目にかかった時に、症状の無い兄弟が休むかどうかは、通っている園や学校の決まりに従ってください。→病気ごとの、園と学校に行ける目安
出典
- 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト「流行性角結膜炎」(2025年7月24日更新、2026年10月27日に閲覧)。病原体、多い時期と年齢、大人もかかること、移り方、移ってから症状が出るまでの日数、新生児と乳幼児の合併症、目に触れるものを分けること、ワクチンが無いこと
- 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト「流行性角結膜炎(詳細版)」(2014年4月1日改訂、2026年10月27日に閲覧)。家庭や職場での流行、黒目の濁り
- 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト「咽頭結膜熱」(2025年6月26日更新、2026年10月27日に閲覧)。アデノウイルスに消毒用アルコールの効果が弱いこと
- 厚生労働省「流行性角結膜炎」(感染症法に基づく医師の届出のページ、2026年10月27日に閲覧)。症状、治るまでの日数、家族の中で移りやすいこと
- こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版、2023年5月一部改訂、2023年10月一部修正)」。別添1(9)流行性角結膜炎(症状、タオル、ドアノブとおもちゃの消毒、登園のめやす)、別添2の表3・表4(塩素系消毒薬の薄め方と注意)、表8(移しやすい期間と登園のめやす)
- 日本学校保健会「学校において予防すべき感染症の解説〈令和5年度改訂〉」(2024年3月)。流行性角結膜炎(ウイルスが出る期間、黒目の濁りで見えにくくなること、登校(園)基準)
- 東京都保健医療局(東京iCDC)「日常で役立つ!感染症予防ハンドブック~あなたや大切な人を守るために~」(2025年3月)の「流行性角結膜炎」(2026年10月27日に閲覧)。症状の出方、乳幼児の合併症、人と接するのを避ける期間、治療、アルコールの消毒が効きにくいこと、手洗い、目に触れるものを分けること、ティッシュ、お風呂
- アメリカ疾病予防管理センター(CDC)「Preventing Pink Eye」(2026年10月27日に閲覧)。枕カバーとタオルの洗濯、コンタクトレンズ
- 学校保健安全法施行規則 第18条・第19条(e-Gov 法令検索)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第18条(就業制限。e-Gov 法令検索、2026年10月26日に閲覧)
- 厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)」
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