離乳食の椅子は、腰がすわってからで間に合います

公開 2026年9月20日

離乳食を始める5〜6か月に、あわてて椅子を買う必要はありません。腰がすわる7か月ごろまでは、抱っこで食べさせて大丈夫です。

椅子を使い始めたら、気をつけたいのは転落です。ハイチェアからの転落は7か月ごろから増え、1歳でいちばん多くなります。ベルトを毎回締めてください。

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腰がすわる前は、椅子を買わなくて大丈夫です

離乳食を始める目安のひとつは、支えがあれば座っていられることです。ひとりで座れることではありません。始めるサインは補完食の始め方に書きました。

腰がすわる前は、ひざの上に抱っこして食べさせて構いません。体を少し起こして、大人のおなかで背中を支えます。

床に置くタイプのベビーソファを使う家もあります。たとえばバンボのフロアシートは、首がすわるころから14か月ごろまでが対象です。

ベビーソファとバウンサーは、床の上で

バンボは、台の上やテーブルの上、イスの上では決して使わないよう、メーカーが書いています。腰ベルトは買ったときには付いていないので、抜け出すようになったら付けます。

バウンサーも同じです。消費者庁には、ベルトをしていなかった赤ちゃんが転落した事故が、いくつも報告されています。ベルトをして、床の上で、目の届くところで使ってください。

椅子は、腰がすわる7か月ごろから

ひとりで座って、しばらく姿勢を保てるようになったら、椅子の出番です。メーカーの対象も、そこに合わせてあります。

月齢は目安です。座らせると背中が丸まって前に倒れる、横に傾く。そういううちは、まだ早いです。抱っこに戻して構いません。

ハイチェアの転落は、1歳がいちばん多い

消費者庁には、ハイチェアから落ちた子どもの事故が、医療機関から寄せられています。7か月ごろから増えはじめ、いちばん多いのは1歳です。

多いのは、椅子の上で立ち上がって落ち、頭を打つ事故です。7か月の赤ちゃんが頭の骨を折り、手術を受けた例も報告されています。

オーストリアの小児外科が、ハイチェアのけがで受診した103人を調べています。落ちる前に立ち上がろうとしていた子が、答えた家庭の半分を占めました。ベルトをしていたのは1人だけでした。

ベルトは毎回。別売りの椅子もあります

消費者庁のすすめは、転落を防ぐベルトを正しく使い、抜け出して立ち上がれないようにすることです。ベルトがない椅子には、後付けのベルトも検討するよう書いています。

買うときに確かめたいのは、ベルトが付いているかどうかです。大和屋のすくすくチェアは、ベルトが別売りです。メーカーは、別売りのベルトを付ければSG基準を満たす設計だと説明しています。

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足がつく椅子をすすめます。ただ、研究は多くありません

「足の裏がつく椅子を」とよく言われます。足がつくと体が安定して、噛みやすく、飲みこみやすい、という説明です。

正直に書くと、健康な赤ちゃんでこれを確かめた研究は、探しても見つかりませんでした。おとなでは、足を床につけたときのほうが、噛むリズムが安定したという東京歯科大学の報告があります。

国の資料にあるのは、消費者庁の「食べているときは、姿勢を良くし、食べることに集中させましょう」という一文です。窒息を防ぐための注意として書かれています。

それでも著者は、足がつく椅子をすすめます。足がぶらぶらしていると、落ち着いて座っていられません。おとなでも、足のつかない高い椅子で食事をするのは疲れます。

選ぶなら、足置きの高さを変えられる椅子です。子どもはすぐ大きくなります。足台があっても、足がのっていなければ同じです。ときどき高さを見直してください。

足置きの高さを変えられる椅子

足置きの高さを変えられる椅子を2つ挙げます。大和屋のすくすくチェアは、座板と足置き板を3cmきざみの6段階で変えられます。

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ストッケのトリップ トラップは、ベビーセットを付けると生後6か月から使えます。公式の価格は、本体とベビーセットで税込48,290円です(2026年9月時点)。

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どの椅子でも、SGマークが付いているかは見ておくと安心です。安定性と座面の強さの基準を満たした製品に付くマークです。

座って食べることは、窒息を防ぐことにもつながります。食べものの形の話は、かたさと形の記事に書きました。

出典

  1. 消費者庁「子ども安全メール from 消費者庁 Vol.521 ハイチェア(子ども用の座面の高い椅子)からの転落事故に注意!」2020年9月17日(7か月ごろから事故が増え、1歳が最多。ベルトの使用、後付けのベルト、SGマーク)
  2. 消費者庁「子ども安全メール from 消費者庁 Vol.584 バウンサーからの転落事故―使用時はベルトの装着を!」2022年3月8日
  3. Mayr JM, et al. Highchair accidents. Acta Paediatr. 1999;88(3):319-322.(ハイチェアのけがで受診した103人。頭蓋骨骨折15.5%)
  4. 消費者庁「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意!」2021年1月20日(食べているときは、姿勢を良くし、食べることに集中させる)
  5. 新谷明昌ほか「足底接地の有無が咀嚼運動に与える影響」歯科学報. 2016;116(3):187-192.(健康な成人。足を床につけたときと、つけないときで、ガムを噛むリズムのばらつきに差)
  6. バンボ「フロアシート」公式(対象は首がすわる頃〜14か月頃、体重10kgまで。使用してはいけない場所、腰ベルト。2026年9月確認)
  7. 大和屋「すくすくチェア」仕様(対象は腰がすわった7か月から。床板の高さ6段階、3cmきざみ。別売りのセーフティチェアベルトでSG基準を満たす設計。2026年9月確認)
  8. ストッケ「トリップ トラップ & ベビーセット²」公式オンラインショップ(生後6か月から。税込48,290円。2026年9月確認)

このサイトの情報は一般的な医学情報であり、個別の診療の代わりになるものではありません。お子さんの状態については、かかりつけの小児科医にご相談ください。

また、ここに書かれている内容は著者個人の見解であり、所属する機関を代表するものではありません。

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