6〜11か月・市販の離乳食の選びかた

鉄の含有量が記載してある
商品を選びましょう

公開 2026年9月8日・最終更新 2026年10月20日

この記事を書いた人

内科専門医で、2人の子の父です。論文や公的なガイドラインをもとに書いています。著者について

鉄を足すための商品を探すと、「鉄分入り」と書かれたものがいくつも出てきます。ところが袋の裏を見ると、鉄が何mg含まれているのか書いていないことが多いです。

鉄のmgが書いていなければ、鉄が足りているのかどうか分からないので、このページでは、メーカーの公式サイトに鉄のmgを書いている商品だけを集めました。

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1日4.5mgの鉄を、食材だけでとるのは難しいです。おかゆ・うどん・鶏ささみ・ほうれん草だけだと、鉄は1日0.3mgに満たず、残りの鉄を赤身肉でとるなら150gになります。

「鉄分入り」でも、mgが書いていないことがあります

このページに載せる基準は、メーカーの公式サイトに、鉄が「◯mg」と書いてあることだけです。パッケージの裏の栄養成分表示にあれば売り場で見られますが、商品説明のほうにだけ書いてあることもあります。どちらでも、mgが分かれば数えられます。

商品名に「+鉄」と入っている粉末で、鉄のmgがなく「1回分でほうれん草2.89g分の鉄分がとれます」とだけ書いてあるものがありました。

ほうれん草(ゆで)は100gで鉄0.9mgなので、2.89gに含まれる鉄は0.1mgもなく、目標の1日4.5mgと比べるとごくわずかです。

鉄の量がほうれん草に換算して書いてあっても、多いのか少ないのか判断できませんが、mgで書いてあれば引き算するだけで済みます。

鉄の含有量が記載されている商品

赤ちゃんは1袋を食べきらないことも、卵黄を一さじで終えることもあるので、実際に食べた量に合わせて計算できるように、表の鉄は10gあたりにそろえて並べました。

右の列は、1袋や1個をそのまま食べきったときの鉄です。

粉のもの(ピジョン、ライスシリアル、レバーパウダー2つ)の10gは、溶いたり混ぜたりする前の粉の重さです。グーグーキッチンと卵黄・赤身肉は、そのまま食べる時の重さです。

商品の数字はメーカー公式ページの栄養成分表示から、食材は日本食品標準成分表2020年版(第8版)増補2023年から計算。2026年9月時点。商品がリニューアルされると変わります。
商品・食材10gあたりの鉄1袋・1個あたりの鉄
和光堂「具たっぷりグーグーキッチン」(鉄入りのもの)
7か月頃から/レトルトパウチ 1袋80g
0.19 mg 1.5 mg
1袋80g
ピジョン「かんたん粉末+鉄(あんかけ・ソースタイプ)」
7か月頃から/粉末・料理に混ぜる。1回分は1袋3.2〜4.6g(味で違う)
2.2〜3.1 mg 1.0 mg
1袋=1回分
the kindest「ライスシリアル はじめてのおかゆ」
5か月頃から/粉末・お湯で溶く。1食は粉6gほど
1.8 mg ー(※)
the kindest「《鉄1/3日分》鶏レバーパウダー」
7、8か月頃から/粉末・料理にふりかける。週に1〜2回、1回0.8gほどまで
20 mg ー(※)
卵黄
1個は16gほど
0.48 mg 0.77 mg
1個16g
牛もも赤身肉 0.28 mg ー

※ ライスシリアルとレバーパウダーは、大きな袋から少しずつ使う粉末です。1袋を一度に使うものではないので、右の列には書いていません。1回に使う量でとれる鉄は、下のそれぞれの説明にあります。

表のレバーパウダーの鉄も10gあたりにそろえた量で、実際に使えるのは1回0.8gほどまでです。レバーパウダーにはビタミンAが1gあたり420μg含まれていて、6〜11か月でとってよい上限は1日600μgなので、10g使うと上限の7倍になります。

和光堂「具たっぷりグーグーキッチン」(鉄入りのもの)

スーパーやドラッグストアに並んでいるレトルトパウチです。鉄が含まれているものは1袋80gで鉄1.5mgなので、1日の目標4.5mgの3分の1が1袋でとれます。原材料にはピロリン酸鉄が使われています。7か月頃から、9か月頃から、12か月頃からの区分があります。

ただし、シリーズ名では選べません。75品のうち、鉄1.5mg入りが28品、カルシウム100mg入りが33品、どちらも含まれていないものが14品で、同じ棚に並んでいて見た目では分かりません。

見分けかたは、袋の裏の栄養成分表示に「鉄 1.5mg」があるかどうかです。

カロリーは商品によって違い、とり雑炊の場合は1袋80gで39kcalです。1gあたり0.49kcalで、WHOの目安0.8kcal/gより薄いので、とり雑炊1袋で1食ぶんのカロリーがまかなえるわけではありません。

和光堂「具たっぷりグーグーキッチン」

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リンク先の検索結果には、鉄が含まれていない商品も並んでいます。

ピジョン「かんたん粉末+鉄(あんかけ・ソースタイプ)」

お湯で溶いて、いつものおかゆや野菜にかけて使う粉末で、1袋(1回分)で鉄1.0mgがとれます。1箱に6袋入っていて、使えるのは7か月頃から離乳完了までです。鉄はクエン酸第一鉄ナトリウムで足してあります。

4種類あって、鉄はどれも1回分1.0mgで同じです。ただし1袋の重さは味で違い、鮭と野菜のクリームソースが4.6g、チキントマトソースが4.4g、和風そぼろあんかけが3.2g、五目あんかけが3.3gです。表の「10gあたり」に幅があるのはこのためで、どれを使っても1回でとれる鉄は変わりません。

同じ「+鉄」でも、5か月から使えるだし・スープタイプ5品には鉄のmgが書いてありません。「1回分でほうれん草2.33〜5.56g分の鉄分が取れます」とだけあります。ほうれん草(ゆで)は100gで0.9mgなので、5.56gなら0.05mgです。同じシリーズ名でも、選べるのは7か月からのあんかけ・ソースタイプのほうです。

ピジョン「かんたん粉末+鉄(あんかけ・ソースタイプ)」

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リンク先の検索結果には、鉄のmgが書いていない「だし・スープタイプ」も混ざっています。

the kindest「ライスシリアル はじめてのおかゆ」

お湯で溶くだけで食べられる、お米の粉に鉄を加えたおかゆのもとです。1袋200gに鉄35.6mg、770kcalが含まれていて、33食分なので、1食は約6gです。

1食6gで鉄1.1mg、23kcalがとれます。1日3回使うと、鉄は3.2mgで目標の7割になり、カロリーは3回あわせて69kcalです。

水を多くすればやわらかくなりますが、そのぶん1gあたりのカロリーは薄くなります。かたさは、その子が飲みこめる範囲でなるべく濃いほうが、同じ量でカロリーがとれます。

原材料は岐阜県産の発芽玄米と、貝カルシウム、ピロリン酸鉄です。→ライスシリアルの使い方

the kindest「ライスシリアル はじめてのおかゆ」200g×1袋

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楽天市場の公式ショップでは、セットでしか売られていません。

the kindest「《鉄1/3日分》鶏レバーパウダー」

鶏レバーを粉にしてピロリン酸鉄を足したもので、料理にふりかけて使います。1袋20gに鉄40.0mgが含まれていて、1gなら2.0mgなので、1日の目標4.5mgの半分近くが、ひとふりでとれます。

レバーは鉄が多いかわりに、ビタミンAのほうが先に上限に当たります。生の鶏レバーだと5gで700μgになり、それだけで1日の上限600μgを超えます。生の鶏レバー5gでとれる鉄は0.45mgです。

この商品は1gにビタミンA420μgと鉄2.0mgが含まれています。同じビタミンAの量で比べると、後から鉄を足してあるので、生のレバーより鉄が7倍ほど多くなります。

レバーパウダーを使える量はビタミンAの上限で決まるので、週に1〜2回、1回0.8gまでにしてください。母乳やミルクにもビタミンAが含まれているので、毎日は使わないようにしましょう。

→レバーパウダーの記事 →ビタミンAの上限の話

使う量は、パッケージの表示を見てください。

the kindest「《鉄1/3日分》鶏レバーパウダー」

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1袋は20gです。楽天市場には1袋入りと2袋入りの商品が、Amazonには1袋入りの商品があります。

「粉末おかゆ」とは別のものです

スーパーやドラッグストアにある粉末のおかゆには、鉄が含まれていないものが多くあります。ライスシリアルと見た目も使い方もそっくりですが、鉄を足す目的では役に立ちません。

栄養成分表示に鉄のmgが書いてあるものや、原材料に「ピロリン酸鉄」などが書いてあるものを選びましょう。→鉄をどう足すかの記事

出典

  1. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(6〜11か月の鉄の推奨量 4.5mg/日、ビタミンAの耐容上限量 600μgRAE/日)
  2. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」(第8版)増補2023年(ほうれん草ゆで・卵黄・牛もも赤身肉・豚レバー・鶏レバーの鉄、エネルギー、ビタミンA。牛もも赤身肉は[和牛肉]もも 赤肉 生・食品番号11021、卵黄は鶏卵 卵黄 生・食品番号12010)
  3. アサヒグループ食品 和光堂「具たっぷりグーグーキッチン」商品情報の栄養成分表示(とり雑炊は1袋80g当たり エネルギー39kcal、鉄1.5mg。原材料にピロリン酸鉄)。シリーズ75品の内訳(鉄1.5mg入り28品、カルシウム100mg入り33品、どちらもなし14品)は、公式サイトの各商品の栄養成分表示を2026年9月に集計したもの
  4. ピジョン 商品情報「かんたん粉末+鉄(あんかけ・ソースタイプ)」商品説明(1回分で鶏レバー11g分の鉄分1.0mg配合。7ヵ月頃~離乳完了18ヵ月頃。内容量は味で異なり、鮭と野菜のクリームソース27.6g=4.6g×6袋、チキントマトソース26.4g=4.4g×6袋、和風そぼろあんかけ19.2g=3.2g×6袋、五目あんかけ19.8g=3.3g×6袋)。だし・スープタイプ5品は「1回分でほうれん草2.33〜5.56g分の鉄分が取れます」の表記のみ(2026年9月確認)
  5. the kindest 公式オンラインショップ「《鉄1/3日分》鶏レバーパウダー」栄養成分表示(1袋20g当たり エネルギー87kcal、鉄40.0mg、ビタミンA 8,400μg)。「本品1g当たりのビタミンA量は420μg」の記載も同ページ(2026年9月確認)
  6. the kindest 公式オンラインショップ「ライスシリアル はじめてのおかゆ」栄養成分表示(1袋200g当たり エネルギー770kcal、鉄35.6mg)。1食約6gは、内容量200gと「約33食分」の表示から計算
  7. WHO/PAHO. Guiding principles for complementary feeding of the breastfed child. 2003.(補完食のカロリーの目安、1gあたり0.8kcal)
  8. 厚生労働省「別表1 母乳及び乳児用調製粉乳の成分組成と表示の許可基準」

商品の数字は2026年9月時点でメーカーの公式ページに表示されていたものです。リニューアルで変わることがあるので、購入するときはお手元の商品の表示を見てください。

このページに載せていない商品にも、鉄のmgを書いているものはあります。見つけしだい足していきます。

更新履歴

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また、ここに書かれている内容は著者個人の見解であり、所属する機関を代表するものではありません。

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