粉ミルクの作り置きと飲み残しは、どうすればいい?
粉ミルクは、作ってから2時間以内に飲ませて、残ったミルクは捨てましょう。作り置きする時は、すぐに冷まして冷蔵庫に入れれば、24時間まで使えます。
記事で紹介する方法は、WHO(世界保健機関)と国連食糧農業機関が作った、粉ミルクの調乳のガイドラインにもとづいています。水道水も、一度沸騰させれば粉ミルクに使って大丈夫です。
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作ったミルクは、何時間以内に飲ませる?
WHOと国連食糧農業機関の調乳のガイドラインは、作ってから2時間以内に飲まなかったミルクを、すべて捨てるよう勧めています。厚生労働省も、同じガイドラインの日本語訳を出しています。対象は、12か月以下の赤ちゃんです。
粉ミルクは無菌ではなく、まれにサカザキ菌(クロノバクター)が含まれていることがあります。サカザキ菌は、赤ちゃんでは重い感染症につながることがありますが、70℃以上のお湯で粉を溶かすと死にます。→70℃以上のお湯で溶かす理由
溶かしたあとのミルクを室温に置いておくと、生き残った菌や、手や哺乳びんから入った菌が増えます。食品安全委員会によると、サカザキ菌が増えるのは6℃から47℃で、特に速く増えるのは25℃ぐらいです。
ミルクを作り置きするなら、どうすればいい?
夜中の授乳や預け先のために、先にミルクを作っておきたい日もあります。WHOのガイドラインは、作ってすぐに冷まして冷蔵庫に入れれば、24時間まで保存できるとしています。
作り置きの手順(WHOのガイドラインより)
- 70℃以上のお湯で粉を溶かす
- すぐに哺乳びんを流水か氷水に当てて冷ます。熱いまま冷蔵庫に入れると、冷蔵庫の中の温度が上がります
- 5℃以下の冷蔵庫に入れ、作ってから24時間以内に使い切る
- 飲ませる直前に冷蔵庫から出し、15分以内で温める。電子レンジは使わない
- 温め直して2時間以内に飲まなかったミルクは捨てる
日本のミルクの会社は、作り置きをせず、授乳のたびに作るよう案内しています。作り置きする日は、上の手順を守りましょう。
夜中の授乳のたびにお湯を沸かすのが大変な時は、お湯を沸かしてそのまま保温できる電気ポットがあると、そのつど作りやすくなります。
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外出先で飲ませる時は、お湯が要らない液体ミルクを持っていくと便利です。WHOのガイドラインも、感染のリスクが特に高い赤ちゃんには、無菌の液体ミルクを勧めています。→液体ミルクの使い方
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家で作ったミルクを持っていく時は、冷蔵庫で冷やしてから保冷バッグに入れ、2時間以内に飲ませてください。
飲み残しは、どうすればいい?
赤ちゃんが口をつけたミルクは、授乳が終わったら捨てましょう。赤ちゃんの口から入った菌が、ミルクの中で増えるからです。
WHOのガイドラインは、使い残したミルクを後で飲ませたり、新しく作ったミルクに足したりしないよう書いています。口をつけていないミルクも、作ってから2時間を過ぎたら捨ててください。
飲み残しを何分で捨てるかを決めた資料は、国にもミルクの会社にもありません。時間で迷った時は、授乳が終わった時点で捨てると覚えておきましょう。
水道水やミネラルウォーターで作ってもいい?
日本の水道水は、一度沸騰させれば粉ミルクに使えます。WHOと厚生労働省は、水道水も、ペットボトルの水も、念のため一度沸騰させてから使うよう勧めています。ペットボトルの水も、無菌ではないからです。
沸かす時は、電気ポットならスイッチが切れるまで、なべならぐらぐら沸騰するまでで十分です。においや塩素を減らすために長く沸かす方法もありますが、菌をなくすために長く沸かす必要はありません。
日本の粉ミルクは、日本の水道水で溶かすことを前提に作られています。ミネラルウォーターを使う時は、軟水を選び、水道水と同じように一度沸騰させましょう。厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」は、硬水(ミネラルの多い水)は赤ちゃんの腎臓の負担や消化不良につながることがあるので、避けるよう書いています。浄水器の水も、一度沸騰させてから使ってください。
湯冷ましで冷ましてもいい?
WHOは、できあがりの量の全部を70℃以上のお湯で溶かし、哺乳びんを流水か氷水に当てて冷ますよう勧めています。日本のミルクの会社は、粉を70℃以上のお湯で溶かしてから、湯冷ましを足して冷ます方法も案内しています。
湯冷ましは、一度沸騰させた水を冷ましたものです。沸騰させると水道水の塩素が抜けるので、置いておくと菌が増えやすくなります。湯冷ましは清潔なふたつきの容器に入れて、早めに使い切りましょう。
どちらの冷まし方でも、飲ませる前に、熱すぎないかを確かめてください。
出典
- WHO, FAO. Safe preparation, storage and handling of powdered infant formula: guidelines. 2007.(家庭向けの第3部。70℃以上のお湯で溶かす、ボトル入りの水も沸騰させる、電子レンジは使わない、流水か冷水・氷水で冷ます、「Discard any feed that has not been consumed within two hours.」「Prepared feeds can be held in the refrigerator (≤5 °C) for up to 24 hours.」「Re-warm for no more than 15 minutes.」、運ぶ時は冷やしてから保冷バッグで2時間以内、使い残しを後で使ったり新しいミルクに足したりしない、リスクの最も高い乳児には無菌の液体ミルク)
- 厚生労働省「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドラインについて」(上のガイドラインの仮訳と、パンフレット「哺乳ビンを用いた粉ミルクの調乳方法」。「湯は70℃以上に保ち、沸かしてから30分以上放置しないようにします。」「調乳後2時間以内に使用しなかったミルクは捨てましょう。」水道水などを「念のため沸騰させたもの」を使う)
- 厚生労働省 報道発表(2007年6月5日)(「本ガイドラインの対象となる乳児は12ヶ月齢以下の乳児であること。」)
- 食品安全委員会「クロノバクター・サカザキについて」Q&A(2023年5月31日。「調乳は必ず、70℃以上のお湯で行ってください。」6℃〜47℃で増殖し、25℃で急に増える。流水や氷水で人肌程度に冷ます)
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版)26ページ(「調乳でペットボトルの水を使用する場合は、赤ちゃんの腎臓への負担や消化不良などを生じる可能性があるため、硬水(ミネラル分が多く含まれる水)は避ける。」)
- 日本乳業協会「育児用粉ミルクを溶かす水にミネラルウォーターは使えますか?」(粉ミルクは日本の水道水で溶かす前提でミネラルを調整している、軟水を選ぶ。2026年10月確認)
- 東京都水道局「よくある質問」(トリハロメタンは5分ほどの煮沸で大部分取れる。においや塩素を取るための煮沸。2026年10月確認)
- ミルクの会社の作り方と Q&A(2026年10月確認):明治「ほほえみ」の作り方(70℃以上のお湯をできあがりの2/3入れて溶かし、残りは煮沸後のお湯か湯冷まし)、森永乳業 よくあるご質問(作り置きせず、授乳のたびに作る)
- タイガー「蒸気レスVE電気まほうびん とく子さん」PIS-N の商品ページ(保温は98・90・80・70℃とまほうびん保温、蒸気レス、チャイルドロック。2026年10月確認)
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