離乳食の味つけとだしは、いつから何を使えばいい?
離乳食を始めたばかりのころは、味つけは要りません。食べることに慣れてきたら、だしで風味をつけるところから始めましょう。だしを使うと、しょうゆやみそを少なくしても、食べやすい味になります。
ただ、昆布だしはヨウ素がとても多いので、毎日たくさん使うのは控えましょう。
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味つけは、いつから始めればいい?
WHOは、補完食に塩や砂糖を加えないよう勧めています。日本の厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」は、離乳を始めたころは調味料は要らないとし、進んできたら薄味で調味料を使ってよいとしています。
アメリカで61人の赤ちゃんを調べた研究では、生後6か月までにシリアルのような大人の食べものを食べていた赤ちゃんは、6か月で塩水を好んで飲みました。3〜4歳になっても、食べものの表面の塩をなめることが多くなりました。赤ちゃんのころに塩気の多い食べものに慣れると、塩味を好むようになるのかもしれません。
赤ちゃんは、1日にどれくらい食塩をとっている?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、6〜11か月の赤ちゃんの食塩の目安量は、1日1.5gです。
1.5gは、日本の赤ちゃんが実際にとっている食塩の量を調べて決めた値です。超えたら体に悪い量として決めた値ではありません。毎日の食塩をグラムで数えなくても、薄味を続けていれば大丈夫です。
1〜2歳になると、大人と同じように、生活習慣病を防ぐための目標量が決められています。男の子は1日3.0g未満、女の子は2.5g未満です。
だしを使うと、離乳食の塩を減らせる?
しょうゆやみそを減らして物足りない時は、だしを足してみてください。だしには食塩がほとんど含まれていないので、味を足しても食塩はほとんど増えません。
だしには、カロリーがほとんどありません。おかゆや野菜をだしでのばすと、同じ量で食べられるカロリーが減ってしまいます。だしは、味をつけるために少しだけ加えましょう。→食べにくそうな時ののばし方
離乳食には、どのだしをいつから使えばいい?
だしは、味つけを始める時から使って構いません。かつお節でとったかつおだし、昆布でとった昆布だし、野菜をゆでた汁が使えます。
昆布にはヨウ素がとても多く含まれていて、とりすぎが続くと、甲状腺の働きが落ちることがあります。文部科学省の「日本食品標準成分表」の昆布だし(水出し)は、大さじ1杯でヨウ素が約800マイクログラムです。6〜11か月の赤ちゃんのヨウ素の上限は、1日350マイクログラムです。
上限は毎日続けて摂取した場合の値なので、ときどき昆布だしを使うのは問題ありません。毎日使うなら、かつおだしや野菜のゆで汁と交互にしましょう。
大人用の顆粒の和風だしは、1gに食塩が0.4g含まれています。赤ちゃん用の粉末のだしは、食塩を控えて作られています。だし入りのみそも食塩が多いので、赤ちゃんには、だしパックか赤ちゃん用のだしを使いましょう。
和光堂の「手作り応援 和風だし」は、1回分ずつ袋に分かれた粉末のだしで、お湯で溶かすだけで使えます。5か月ごろから使えて、1袋(2.5g)の食塩は0.081gと少なく、鉄が0.36mg加えてあります。昆布だしを控えたい日は、かつお節だけのだしパックを使いましょう。
和光堂「手作り応援 和風だし」
広告1回分ずつ袋に分かれた、お湯で溶かして使う粉末のだしです。1袋(2.5g)に鉄0.36mg、食塩0.081g。
とっただしは、製氷皿で小分けにして冷凍しておくと、毎回とらずに済みます。→冷凍した離乳食の日数と解凍の仕方
しらすや鮭の塩抜きは、いつまで要る?
しらすの塩抜きを、何歳まで続けるという決まりはありません。食塩が多いのは、しらす干しのような、塩を使って作った食材です。塩抜きするかどうかは、1回に使う量で決めましょう。
| 食べもの | 10gあたりの食塩 |
|---|---|
| しらす干し(半乾燥品、主に関西) | 0.66 g |
| しらす干し(微乾燥品、主に関東) | 0.42 g |
| 釜揚げしらす | 0.21 g |
| 塩ざけ | 0.18 g |
| 食パン | 0.12 g |
| ツナ缶(水煮) | 0.05 g |
| ゆでうどん | 0.03 g |
| 生の鮭 | 0.02 g |
7〜8か月の魚の1回の目安は10〜15gです。しらす干しを魚のおかずにして10g以上使う日は、塩抜きしましょう。おかゆにのせて少しだけ使う時は、塩抜きしなくても構いません。食塩の多い食材をたくさん使う日は、1歳を過ぎても塩抜きしてください。
塩抜きは、しらすを茶こしに入れて熱湯を回しかけるか、1〜2分ゆでてから湯を切りましょう。
鮭は、生の鮭を買えば、塩抜きは要りません。ツナ缶は、水煮を選びましょう。
しょうゆやみそは、どれくらい使える?
しょうゆは1gに食塩が0.15g、みそは1gに食塩が0.12g含まれています。しょうゆやみそは、だしで味をつけたうえで、香りづけに少しだけ使いましょう。
2回食のころからは、大人の料理を作る途中で、しょうゆやみそを入れる前に取り分けると、手間が少なくて済みます。支援ガイドも、家族の食事から味をつける前のものを取り分けるよう勧めています。
アレルギーの確認に使える、食材の記録表
「離乳食きろく」は、初めて食べた食材と、食べたあとの様子を記録する無料のツールです。卵や乳製品のようなアレルギーの原因になりやすい食材について、試した日と量や、口の周りが赤くなったなどの反応を残せます。記録は食材ごとに一覧で見られるので、小児科で相談する時にそのまま見せられます。会員登録は要りません。記録する食材を選んでください。
出典
- WHO. Guideline for complementary feeding of infants and young children 6–23 months of age. 2023.(32ページ、推奨5a「Foods high in sugar, salt and trans fats should not be consumed」。強い推奨、証拠の確実性は低い)
- WHO. Healthy diet(ファクトシート)(乳幼児の項「Salt and sugars should not be added to complementary foods」。2026年10月確認)
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版)32〜34ページ(「調味について、離乳の開始時期は、調味料は必要ない。離乳の進行に応じて、食塩、砂糖など調味料を使用する場合は、それぞれの食品のもつ味を生かしながら、薄味でおいしく調理する。」。2回食に進むころには、家族の食事から調味する前のものを取り分ける。34ページの表の、離乳中期の魚の1回あたりの目安量10〜15g)
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」ナトリウム(印刷245ページ。6〜11か月の目安量は、母乳からのナトリウム72mg/日と離乳食からの487mg/日を合計した559mg/日から、600mg/日(食塩相当量1.5g/日)とした。耐容上限量は設定しなかった。印刷281ページ。1〜2歳の目標量は、男性3.0g/日未満、女性2.5g/日未満)
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」ヨウ素(印刷315〜317ページ。日本人は昆布から多くのヨウ素をとっている。乳児の耐容上限量は、0〜5か月250µg/日、6〜11か月350µg/日。昆布のヨウ素は、ヨウ化物より吸収率が低いとする報告がある)
- 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」(第8版)増補2023年(100gあたり。食塩相当量:しらす干し 微乾燥品4.2g、半乾燥品6.6g、釜揚げしらす2.1g、しろさけ 塩ざけ1.8g、しろさけ 生0.2g、まぐろ 缶詰 水煮 フレーク ライト0.5g、角形食パン1.2g、うどん ゆで0.3g、こいくちしょうゆ14.5g、米みそ 淡色辛みそ12.4g、顆粒和風だし40.6g。ヨウ素:昆布だし 水出し5,300µg。成分表の昆布だしは「3%の真昆布でとっただし」)
- Stein LJ, et al. The development of salty taste acceptance is related to dietary experience in human infants: a prospective study. Am J Clin Nutr. 2012;95(1):123-129.
- 母子栄養協会「しらすを離乳食に使う時、塩抜きしたほうがいい?いつまで?」(塩抜きのやり方。2026年10月確認)
- 和光堂(アサヒグループ食品)「手作り応援」商品情報(和風だし 1袋2.5gあたり エネルギー9.5kcal・食塩相当量0.081g・鉄0.36mg。原材料 デキストリン、かつおエキス、かつお節エキス、昆布エキス、食塩/ピロリン酸鉄。2026年9月28日現在の製造品情報。2026年10月確認)
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