1歳・2歳のご飯の量は?
1歳から1歳半ごろのご飯の量は、厚生労働省の目安では、1回に軟飯90gからご飯80gです。1歳半を過ぎると国の目安はありません。参考になるのは自治体の資料で、ご飯は1回80〜100gとされています。
ただ、子どもが1回に食べる量は、日によって大きく変わります。食べる量が足りているかは、1回の量より、母子健康手帳の発育曲線に書いた体重で考えます。目安の量の読み方と、その子に合う量の考え方をまとめました。
1歳から1歳半ごろの量は、厚生労働省の表が目安になります
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」には、離乳食の量の目安を時期ごとにまとめた表があります。1歳から1歳半ごろ(12〜18か月ごろ)の1回あたりの量は、次のとおりです。
| 食べもの | 1回あたり |
|---|---|
| 軟飯かご飯 | 軟飯90g〜ご飯80g |
| 野菜・果物 | 40〜50g |
| 魚 | 15〜20g |
| または肉 | 15〜20g |
| または豆腐 | 50〜55g |
| または卵 | 全卵1/2〜2/3個 |
| または乳製品 | 100g |
表の魚・肉・豆腐・卵・乳製品は、どれか1つを選んだ時の量です。1回の食事全体の重さは、選ぶおかずで変わります。主食と野菜に魚か肉を合わせると135〜160g、豆腐なら170〜195g、ヨーグルトなどの乳製品なら220〜240gです。
表の上には「以下に示す事項は、あくまでも目安であり、子どもの食欲や成長・発達の状況に応じて調整する。」と書かれています。WHOの補完食の指針(2003年)も、母乳を飲む量や成長の速さによって子どもごとに必要な量が違うので、食べる量を細かく決めすぎないことが大切だとしています。表の量は、よく食べる子が超えてはいけない量でも、少食の子が食べきらなければいけない量でもありません。
軟飯からご飯に替えると、gは減ってもカロリーは増えます
表の主食は「軟飯90g〜ご飯80g」で、ご飯に替えると量は10g少なくなります。軟飯は水を多く含んでいるので、カロリーはご飯のほうが多くなります。
| 主食の1回の量 | カロリー |
|---|---|
| 軟飯90g(お米から炊いたもの) | 約100 kcal |
| 軟飯90g(ご飯を同じ重さの水で煮たもの) | 約70 kcal |
| ご飯80g | 約125 kcal |
| ご飯100g | 156 kcal |
ご飯80gのカロリーは、お米から炊いた軟飯90gより約25kcal多くなります。軟飯からご飯に替えた時に、食べる量が少し減っても心配はいりません。
ご飯を煮て作った軟飯は、お米から炊いた軟飯より水が多く、同じ90gでもカロリーは約7割です。ご飯から作った軟飯を食べている子は、表の量より多く食べていても不思議ではありません。軟飯の作り方と、ふつうのご飯に替える時期は、軟飯の記事にまとめました。
1歳半から2歳の量には、国の目安がありません
支援ガイドの表は、1歳半ごろ(18か月ごろ)で終わっています。厚生労働省の研究班が幼児期の食事についてまとめたガイド(2022年)にも、「離乳(生後12〜18か月)後の幼児期の栄養・食生活について、科学的根拠に基づき、具体的な支援の方法を示したものはない」と書かれています。
自治体の資料には量の目安があるので、あくまで参考として紹介します。1回のご飯の量は、川崎市宮前区の資料(1歳6か月〜2歳ごろ)では子ども用の茶碗に1杯で80〜90g、千葉県印西市の資料(1〜2歳)と東京都三鷹市の資料(2歳ごろ)では100gです。川崎市宮前区と三鷹市の資料は、1歳半から2歳ごろの食事の量を、大人の半分くらいとしています。
自治体によって値が違うので、あくまで目安として考えてください。
カロリー計算ツールで月齢を選び、1日に飲む母乳やミルクの量を入れると、食事で不足するカロリーと、ご飯なら何gにあたるかが出ます。
子どもが1回に食べる量は、日によって大きく変わります
「昨日は完食したのに、今日はほとんど食べない」ということは、よくあります。アメリカで2〜5歳の子15人の食事を6日間測った研究では、1回ごとに食べたカロリーが大きくばらついていたのに、1日の合計のばらつきは、1回ごとのばらつきの3分の1ほどでした。
1回に多く食べると次の回は少なく、少なく食べると次の回は多くなる形が、多く見られました。研究をした人たちは、子どもが次の食事で食べる量を変えて、1日のカロリーをそろえていると考えています。
厚生労働省の平成27年度の乳幼児栄養調査でも、2歳の子の保護者の3人に1人(33.4%)が、食事で困っていることに食事量のむらを挙げていました。1回に食べる量が少なくても、1日や数日の合計で見てください。
食べる量が足りているかは、体重で考えます
母子健康手帳の発育曲線に体重を書き入れて、その子なりの線に沿って増えていれば、いまの食べ方で大丈夫です。支援ガイドも、発育曲線のカーブに沿っているかを見るよう書いています。
体重が増えずに、曲線から下に外れていく時は、小児科で相談してください。少食で心配な時の見方と、食べてくれない時の工夫は、食べてくれない時の記事にまとめました。
よく食べる子も、体重が発育曲線に沿って増えていれば、食事の量を減らさなくて大丈夫です。体重が曲線から大きく上に外れて、急に増えていく時は、小児科で相談してください。
間食と甘い飲みものは、時間と量を決めて出してください。厚生労働省の研究班のガイドは、欲しがるままに与えると、むし歯や肥満、偏食の原因になりやすいと書いています。
食事の量は、母乳やミルクを飲む量によって変わります
厚生労働省の表のとおり3回食べると、選ぶ食べものによって1日に約380〜660kcalになります。1〜2歳の子が1日に必要なカロリーは、男の子で950kcal、女の子で900kcalなので、食事でとれるのは必要なカロリーの4〜7割ほどです。残りのカロリーは、母乳やミルク、牛乳と、1日1〜2回の間食でとります。
母乳やミルク、牛乳をたくさん飲む子は、食事の量が表より少ないことがあります。あまり飲まない子は、表の量より多く食べても不思議ではありません。1日に飲む牛乳の量の目安は、牛乳の記事に書きました。間食の回数と、何を出すとよいかは、食事の回数の記事にまとめました。
牛乳には鉄がほとんど含まれていないので、1歳からは鉄を食事からとります。鉄の多い食べものは、鉄の早見表にまとめました。
出典
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版)13〜14ページ(母子健康手帳の発育曲線に体重や身長を書き入れ、カーブに沿っているかを見る。体重が増えずに曲線から外れていく時や、大きく外れて急に増える時は医師に相談)、31ページ(離乳の完了は生後12〜18か月頃。食事は1日3回と、必要に応じて1日1〜2回の補食)、34ページ(離乳の進め方の目安。生後12〜18か月頃の1回あたりの目安量)
- 令和3年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」『幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】』2022年3月(1ページ、18ページ)
- 厚生労働省「平成27年度 乳幼児栄養調査」(現在子どもの食事で困っていること。2歳〜3歳未満の子の保護者455人のうち、むら食い33.4%。上のガイドの3ページの図4から)
- Birch LL, Johnson SL, Andresen G, Peters JC, Schulte MC. The variability of young children's energy intake. N Engl J Med. 1991;324(4):232-235.(2〜5歳の15人。1回ごとのカロリーの変動係数は平均33.6%、1日の合計は10.4%)
- PAHO/WHO. Guiding principles for complementary feeding of the breastfed child. 2003.(18ページ。食べる量を細かく決めすぎないことが大切)
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(1〜2歳の推定エネルギー必要量 男の子1日950kcal、女の子1日900kcal)
- 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」(第8版)増補2023年(ご飯100gあたり156kcal。1日の食事のカロリーは、ゆでたにんじん・ゆでた西洋かぼちゃ・ささみ・しろさけ・木綿豆腐・全脂無糖ヨーグルトの値から計算)
- 川崎市宮前区役所地域みまもり支援センター「幼児食について 1歳6か月~2歳頃の食事」、印西市「食事量の目安(幼児1~2歳)」、三鷹市「2歳からのごはん」
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